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Jason Staats米国

同じ業務で単価を上げる、会計事務所の3段階料金提案

米国の会計事務所向けに経営の助言を発信する YouTube チャンネル Jason Staats が、動画「How To Raise Prices Without Doing More Work」を公開しました。自身も会計事務所を経営してきたジェイソン・スターツ氏が、時間制報酬から固定報酬、さらに3段階の料金提案へ進む価格設定を解説しています。中心にあるのは、業務範囲を変えずに提供の手厚さで価格差をつけるという考え方です。

Jason Staats / 公開 2026/10/29 / 31分 / YouTube で見る

時間制報酬の位置づけ

スターツ氏によると、関わってきた事務所の多くは料金の決め方で同じ3段階をたどります。最初は作業時間に時間単価を掛けて請求する方式です。働いた分がそのまま売上になる仕組みですが、働いている間しか収入が生まれない点を氏は問題視しています。

時間制を続けてよい層として、氏は二つを挙げます。一つは組織が複雑で、他の方式への移行が難しい大規模事務所です。時間は価値の物差しとして「ひどい単位」でも、大組織では最も近い近似値だといいます。もう一つは経験の浅い段階の人で、安い単価で選ばれることが強みになると述べています。

固定報酬と前払い

次の段階は最終的に支払われると見込める金額を最初に提示する固定報酬です。早く終えても収入が変わらないため、所員の動機が変わると氏は説明します。50%の前受金を求めれば、税務では資金回収が最大半年ほど早まるといいます。請求作業そのものの時間が減ることも、氏が挙げる利点です。

氏の事務所では年1,800件の個人所得税申告(Form 1040)を扱っていました。パートナーの請求額は前年をほぼなぞっており、実質的には固定報酬だったと振り返ります。移行後は予算時間の120%以内なら合意額を自動で請求し、超えた案件だけを確認しました。9割超の案件が自動請求で処理されるといいます。

範囲は同じ、提供を変える

それでも二つの方式には、顧客がいくらまで払うか分からない欠点が残ります。氏が最善とするのは3つの選択肢を並べる提案書です。例に挙げるのは航空会社で、同じ目的地へ向かう乗客でも快適さを重視する人は高い運賃を払うと語ります。変えるのは、パートナーと直接話せるか、当日返信かといった提供の仕方です。

価格の付け方も具体的です。最下位は前年並みにわずかな上乗せ、中位は案件の利益が2倍になる水準とします。利益率30%なら最下位100ドルに対し中位は130ドルです。最上位は大きく踏み込み、例では220ドルとしました。映画館のポップコーンのおとり価格を引き合いに、最上位を先頭に置く並べ方も勧めています。

段階的な展開と工夫

氏は全顧客へ一斉に送ることを避け、4〜8回に分けて送るよう勧めます。最初は上位を選びそうな顧客からです。100件中で中位10件と上位5件が決まれば、最下位の顧客25件を手放しても同じ利益になると試算しています。反応が良ければ次の組では価格を上げてもよいといいます。

成約を促す工夫として九つの助言も示されました。最下位は「ミニマム」のような名称にし、最上位は「VIP」と呼ぶこと。回答期限は7日以内とすること。業務範囲は専門家が決め、顧客には提供の手厚さだけを選ばせることなどです。残り枠の数や、翌年の更新での優先権を示すことも挙げています。

本記事は掲載時点の情報です。発言の引用は日本語に訳しています。